霧島古道と猿田彦の巡行

 霧島神宮の行事として、猿田彦命巡行祭りが行われています。メンドンマワリといわれ、春と秋に各二回行われています。霧島神宮の境内をお祓いするという行事で、東巡り7ヶ所と西巡り8ヶ所を廻っていくのです。東巡りの一部は荒襲街道・小林街道とも重なっています。この街道は、古代から重要な交通網で、南北朝時代の南九州の戦乱、戦国時代の伊藤家と島津家との争い、西南戦争での人吉から宮崎方面に逃走する街道のひとつであったのです。この街道筋での戦いもあったのです。
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上の写真は霧島の田口に所在している猿田彦神社です。

 下記の図は猿田彦命巡行の場所です。東巡りで永池から梅北までは、荒襲街道・小林街道が重なっています。荒襲街道・小林街道は、江戸時代に小林の地域の年貢米を運ぶ街道でした。霧島町の大窪には、その年貢米の蔵があったところです。また、霧島六社権現の各神社にいく街道でもありました。この六社権現の道を霧島古道と名付けたのです。

 永池から猪子石、虎ケ尾丘、小窪、待世、梅北の巡行は、現在は、大和ハウスの開発した別荘の地域と高千穂牧場を左右にみながらの街道跡で、道路は整備されています。かつては、松並木がずっとあったそうですが、現在は、あちこちに松が自然にはえているようで、松並木はなくなっています。戦後まもないころまで、まつやにをとって、収入にしていたことを古老の人は語ります。

 
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 開拓の石碑にみえるようですが、その石は、古い石碑で、荒襲街道を改修したことが書かれています。

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石碑のところからみた高千穂峰

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霧島古道に接している高千穂牧場

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ダイワハスス系のホテル

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ダイワハウス系のゴルフ場に接しているところの霧島古道の松

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虎ヶ尾丘の霧島古道の別荘地域

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虎ヶ尾丘からNTTの配電所のところを右にまわる道が霧島古道で、小窪に降りていくところです。現在は集落がありません。ダイワの別荘から下に降りていくいくとことは、56万坪の大規模な80メガソーラが計画されているところです。

 この地域は、豊かな森林地域で、霧島町の水源で大切な地域です。急傾斜な地域で、どのようにソーラーを設置しようとするのか、もし大規模ソーラーができれば自然の風景は全くかわり、自然災害や水源問題で住民の生活に大きな被害を与える可能性があります。また、貴重な霧島古道の文化をどのように守るのか非常に心配です。

下の写真のNTTの配電所から向かって右にまがる
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ダイワハウスの別荘の下に大規模ソーラーが計画されている地域です。

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 待世神社、現在の霧島神宮ができる以前の霧島六社権現のあったところです。250年間存在し、霧島山麓を治める税所家が島津家に滅ばされることによって、現在の霧島神宮のところに御神体を移動

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現在の霧島神宮の参道

 
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国道からではなく、国道にそっている旧道から永池集落へ

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明治以前の霧島古道時代の霧島神宮の参道

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霧島六社権現を再興したとされる性空上人の墓碑

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霧島神宮の別当寺であった華林寺等の僧侶の墓。華林寺には、6つの支院があったのです。本地堂には、六観音と11面観音一体安置されていた。


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江戸時代の末の三国名勝図会に書かれている霧島西御在所六社権現

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 現在の霧島神宮には多宝塔、本地堂がありませんが、ほぼ今と同じです。神社と仏教が結合していることは、神社の拝殿のそばに多宝塔という仏教建築があることからもわかると思います。六根清浄の仏教的な修行が含まれていたのです。山岳信仰の修験者たちが、眼根、耳根、鼻根、舌根、身根、意根(意識)を清らかにしていく修行の地が霧島の山々であったのです。

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霧島公民館から霧島古道で霧島神宮をめざす

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田口の公民館の近くからの高千穂峰
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辻堂五輪塔。田口の公民館の近くの古道筋に空輪 、風輪が欠損しています。密教の金剛界四仏を表現したといわれています。時代は室町時代を下るものではなかろうかと南九州古石塔研究会の河野治男は、霧島町郷土誌(平成4年出版)で書いています。

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 霧島古道での悲しい歴史の一端 南北時代の争いの武将の子どもの墓
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野上神社

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野上神社にあった
花林寺と吉兆院の供養塔

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一本松というバス停のあったところからの高千穂峰

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  霧島神宮周辺のメガソーラー開発の自然や歴史文化の破壊」について、下記のブログの社会教育評論で書いています。

https://blogs.yahoo.co.jp/kandayoshi0503/21414666.html

未来への提言として、霧島の歴史文化と自然と共生していく「再生可能なエネルギーとESDでのコミュニティ」形成を社会教育評論のブログで書いています。

https://blogs.yahoo.co.jp/kandayoshi0503/21426474.html



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